ごあいさつ
はきものをそろえる
林廣院のホームページへお越し頂き誠にありがとうございます。
林廣院の住職は三十世 梅澤元禅で御座います。
ホームページの作成につきましては、忙しい師匠に代わり弟子の私 神之田剛造がおこなっております。
内容について至らない点などございましたら、暖かいお気持ちでご助言いただけましたら幸いです。
さて、今年二月、私は永平寺で修行するために上山の予定でありまして、その上山の前に基本作法を学ぶ為の研修があり、先日 永平寺へ参りました。
その前からインターネットや書籍で色々な知識を少しばかりは入れてはおりましたが、百聞は一見に如かずといわれる通り、この研修にて実際に学ぶことは何よりもよく判りましたが、それ以外にも760年以上におよび受け継がれている伝統を守る大切さもひしひしと伝わり、上山することの重さも実感した次第です。
その研修の際に気がついたことですが、トイレの前にポスターが貼ってあり、そこには以下の詩が書かれていました。
はきものをそろえる
はきものをそろえると心もそろう
心がそろうと、はきものもそろう
ぬぐときにそろえておくと
はくときに心がみだれない
だれかがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう
そうすればきっと、世界中の
人の心もそろうでしょう
訪問先や旅先での旅館の玄関を見たとき、履物がそろっていると気持ちの良いもので、同じく整理整頓された環境は、心が正されます。
その正してくれる環境をひとりひとりが作っていくことにより、広く人々の心が正されていく、思いやりをもった人々の世界になってゆく、この詩を読んだとき私はその様に受け止め、確かにその通りだと感じました。
そして今、私はそんな”そろったはきもの”のような人間になれるよう、永平寺で修行して参りたいと思います。
皆様のこころにも”はきものをそろえる”の想いが届きますように。
神之田 剛造 九拝
2012年2月吉日